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中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)

2017.04.04

スキルアップ

第19回 「中国人にとって重要な年中行事の一つ ― 清明節」

第19回 「中国人にとって重要な年中行事の一つ ― 清明節」

ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生が執筆します。すぐに使えるフレーズがたくさん詰まっていますので、みなさまのお役に立つこと間違いなしです。今回は、「中国人にとって重要な年中行事の一つ ― 清明節」です。どうぞお楽しみください。
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清明时节雨纷纷
路上行人欲断魂
借问酒家何处有
牧童遥指杏花村

清明の時節 雨 紛々
路上の行人 魂を断たんと欲す
借問す 酒家は何処に有る
牧童 遥かに指す 杏花村
(「漢詩の朗読」より引用 http://kanshi.roudokus.com/seimei.html )

「しとしと降る雨の中を、お墓参りに故人を悼んで悲しむ人々が歩き、どこに酒屋があるのかと牧童に聞いたら、杏花村にあると教えられた」と、お墓参りの風景と人々の気持ちが水墨画のように私たちの目の前に広がります。

悲しみのあまり、酒がほしくなる「借酒消愁愁更愁(悲しい時にお酒の力を借りるが、却って悲しみを増してしまう)」と暗黒の世界に落ち入るかと思ったら、牧童が杏子の花が盛んに咲く村へと行く道に導いてくれ、明るい未来、希望と勇気を与えてくれる、千年の名句として親しまれてきました。

このように唐代の詩人杜牧の詩にも読まれている、古くから伝わってきた年中行事の一つである清明節は毎年四月の初め頃で、二十四節気中、春分と谷雨の間にあります。

祭祖(先祖を供養)、扫墓(お墓参り)を行うと同時に、踏青(春のピクニック)のシーズンでもあります。

中国のお墓参りは地方によって、やり方が少し異なりますが、大概日本のお墓参りとほぼ同じく、草むしりをし、墓の修繕をし、周りを綺麗に掃除し、お花や果物などの食べ物を供え、お線香を立てて、手を合わせますが、目立った違いと言えば、亡くなった肉親にもお金に不自由がないよう、紙に印刷した象徴的なお札を燃やすこと(烧纸钱)でしょう。

ただし、近年環境問題が深刻になるにつれ、多くの霊園は決まった場所でしか燃やすことができなくなっています。

百行孝为先(親孝行が一番大事だ)」の儒教の思想の下で、家族の絆は最も大事なこととされ、先祖を追憶することで、自分のルーツを辿りながら反省し、家族の調和と家系の繁栄に努めます。

血浓于水(血は水より濃い)」との言われもあり、同じファミリー、同じ出身地の仲間意識が中華社会の人間関係の基盤となっています。

このような中国文化を理解することも、中国でビジネスしていく上で欠かせないものでしょう。

今月の中国語新語
「hea」:香港から流行ってきた新語。目的がなく、ぶらぶらしたり、ぼーっとしたりすることを言います。

例文:
我今天在咖啡店好hea,没有做什么事情。
今日はカフェでぼーっとして、何もしていません。


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張 意意
証券会社、コンサルティング会社で通訳・翻訳者として活動するとともに、アイ・エス・エス・インスティテュートで「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。
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中国語ビジネスコミュニケーションコース
   コース案内動画はこちら
※張意意先生からのメッセージもありますので、ぜひご覧ください!
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