1. ホーム
  2. コラム
  3. 新着コラム
  4. 第79回 「北京の春 」

中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)

2022.04.02

スキルアップ

第79回 「北京の春 」

第79回 「北京の春 」

ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生に執筆していただいています。どうぞお楽しみください。
-------------------------------------------------------------------


春節が過ぎると春に入りますが、本格的に北京で春だと実感できるのはポプラや柳の新緑と柳絮(りゅうじょ)ではないかと思います。私にとっては、桜吹雪のように川や路地一面へと風に転ぶ柳の綿こそ、懐かしい北京の春です。

春の風は「春风(春風)」のほかに、「东风(東風)」とも言います。「东风」は自然現象の風を意味するほかに、イノベーションや前進させる強い勢いにも使われるので、ブランド名や企業名にもよく見かけます。

殺風景な冬が長い分、待ちわびる春はより一層暖かく、色とりどりを感じさせます。
春风送暖、春暖花香、春光明媚、鸟语花香、百花争艳、万紫千红、五彩缤纷」と、北京を含む中国北方の春を描くときによく使われる語彙からもわかるように、春になると、風、鳥、花、そして、光、色、香、音、と五感が刺激され、一気に活気溢れるようになります。

春花秋月(春と言えば花、秋と言えば月)」との言葉があるように、春には花が欠かせません。北京の花の種類は江南(南方)ほど多くありませんが、より貴重だと人々に愛され、春になると、踏青赏花(春のピクニック、花見)、春游(春のお出かけ)が盛んです。

北京の春によく見かける花として、迎春花(黄梅)、玉兰花(モクレン)、桃花(桃の花)、梨花(梨の花)、杏花(杏の花)、海棠花(海棠の花)、连翘花(レンギョウの花)、丁香花(ライラック)、春菊(春菊の花)、牡丹花(ボタン)、杜鹃花(ツツジ)などが挙げられます。

また、春を告げる鳥と言えば「燕子(燕)」「布谷鸟(カッコウ)」「喜鹊(カササギ)」が一般的で、特にカササギは名前に「喜」の文字が入っているくらい人気です。朝、家の前の木の枝にカササギがとまって鳴いたら、間違いなくいいことがあると、人々は信じています。

北京の春は短く、変化が激しいです。コロナでなかなか簡単に現地を訪れることができなくなった今、風や花、鳥を描く文字を通じて、一緒にダイナミックな北京の春を楽しみましょう。

次回は、「語学勉強のためのドラマ鑑賞」についてお話したいと思います。ご期待ください。

今月の中国語新語:
骨感:表示消瘦、棱角分明的样子。「现实骨感」则表示现实生活非常残酷。
骨感:骨格が目立つ痩せた様子。「現実骨感」は実生活が非常に厳しい状態をいう。

例:目前现实非常骨感。疫情再次严重起来。
新型コロナ感染症が再び蔓延拡大し、かなり厳しい状況だ。


------------------------------------------------------------------
張 意意
ビジネスコンサルタント。中国北京外国語学院卒業。証券会社を経て、現在、コンサルティング会社経営。現役通訳者、翻訳者としても活躍中。アイ・エス・エス・インスティテュートでは「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。
-------------------------------------------------------------------

この記事をシェアしませんか?

背景画像
背景画像

CONTACT

通訳、会議・イベント運営、
翻訳、人材派遣/紹介、
法人向け通訳・翻訳研修などに関するご相談は、
こちらからお気軽にお問い合わせください。
お見積りも無料で承ります。