中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)
2016.04.09
スキルアップ
第7回 『「新語」についていけますか』
ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生が執筆します。すぐに使えるフレーズがたくさん詰まっていますので、みなさまのお役に立つこと間違いなしです。今回は、『「新語」についていけますか』です。どうぞお楽しみください。
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ネットが普及するにつれ、今までにない大量の新語が続々と現れています。中国の新語も日本の流行語と同じように毎年出てきて消えるものもあれば、そのまま定着して使用し続けられるものもあります。今回は新語、ネット用語にについてまとめてみたいと思います。
大きく分けて、著名人の発言やテレビドラマなどメディアによって流行りだしたもの、外国語から取り入れたもの、方言から普及したもの、短縮したものや記号などが挙げられます。
1.メディアのおかげで、その露出頻度や重要性、人気によって、広まったもの。
例えば、庶民に親しまれ、一気に流行語となった習近平主席の言葉。
「老虎苍蝇一起打(虎でも、ハエでも一緒に退治する)」
(2013年1月22日、十八回中央規律委員会第二次会議にて始めて披露)
大小関係なく、腐敗を一掃することで歓迎され、受けています。2015年8月14日の人民網にも引用されていました。
また、2015年5月から7月初めまでの間に株式市場の暴落から、流行り出した言葉。
「为国护盘(国のために株式市場を守ろう)」
と、損を覚悟して投資する勇ましさで人気でした。
いままで、政治、社会面においてよく使われている「正能量(積極的なエネルギー)」、や「和谐社会(調和した社会)」も比較的新しいものです。
2. 外国語から来た流行語。主に海外で流行った現象や物と一緒に中国に入ったもの。
例えば、日本のマンガやアニメの影響で、「宅男、宅女(オタク)」や「萌(萌え、可愛い)」など、すでに一般用語として親しまれています。
ビジネスシーンでは、「6S管理(整理、整頓、清掃、清潔、躾、セキュリティー)」などが挙げられます。
3. 方言がその地方の限界を超え、広く親しまれ、使われるようになったもの。
ネットの普及により、南の方言が北へ、北の方言が南へと、人々が他人の訛を笑いながら受け入れ、その訛を意味のない漢字で表記し、使うようになりました。
「涨姿势了=长知识了(知らない事を知るようになりました)。」
「艾玛=哎哟妈呀(あらまー)」
「酱紫=这样子(このよう)」
4. よりスピーティにネットでの交流を捗るため、文字を略したり、記号を使ったりするもの。
例えば、「为了(for)」を数字の「4」で表記したり、「Thank you」を「3q」と表記したりします。
言葉は生きているものなので、その時代の必要に応じ、新語が生まれたり、古い表記でも、違う意味が付与されたり、或いは元の意味を持ちながら、新たに違う意味が派生したりします。この激動の時代に常にトレンドを捉え、語彙を増やし、円滑なコミュニケーションを取ることはビジネスマンとしてとても大事なことです。
今回は、主に新語の傾向について紹介しましたが、これから、毎回1語づつ紹介していきたいと思います。ぜひ、退屈に感じないように、一緒に楽しみながら覚えて行きましょう。「ビジネスコミュニケーションコース」の授業ではさらにその使い方や例文を詳しく説明致します。
では、次回をお楽しみに。
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張 意意
証券会社、コンサルティング会社で通訳・翻訳者として活動するとともに、アイ・エス・エス・インスティテュートで「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。
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※張意意先生からのメッセージもありますので、ぜひご覧ください!
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