中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)
2020.03.04
スキルアップ
第54回 「春咲く花」
ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生に執筆していただいています。どうぞお楽しみください。
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春は花の季節、特に寒さが厳しい大陸では、長い冬が去り、春の花が人々を元気にしてくれます。
古くから春の花を詠う詩がたくさんあります。
例えば、桃の花について、日本語にも四字熟語として知られている「人面桃花」の出典があります。
去年今日此门中,人面桃花相映红。
人面不知何处去,桃花依旧笑春风。
(「去年の今日此の門のうち、人面桃花相映じて紅なり、人面はただ今いずれの処にか去る、桃花は旧に依りて春風に笑む(訳文は「https://manapedia.jp/text/3806」より引用)」
また、梅の花について、
折花逢驿使,寄与陇头人。
江南无所有,聊赠一枝春。
(北へ行く人に折った一輪の花を託し、君にあげるようと頼む、江南にはわが気持ちを表せるものがなく、梅の花を贈って、春の祝福を捧げる)
更に、杏花について、
世味年来薄似纱,谁令骑马客京华。
小楼一夜听春雨,深巷明朝卖杏花。
(役人になる意欲がますます薄れているのに、また馬に乗って都に来させた。小さな楼閣で一晩春の雨を聴き、翌朝、深い町から杏花の売り声が聞こえる)
他にも、迎春花(黄梅)、海棠花(海棠)、山茶花(椿)、兰花(ラン)、水仙花(水仙)、梨花(梨の花)、樱花(桜)などがあります。
「花」に合わせて、よく使われる形容詞も一緒に覚えれば、イメージがはっきりと視覚化できるでしょう。
色とりどりの鮮やかさを形容する:五颜六色、姹紫嫣红、万紫千红、色彩斑斓
花が綺麗に伸びている様子:亭亭玉立
蕾が今にも咲きそうな様子:含苞欲放
花がたくさん寄り添っている様子:团团相依
一年之计在于春(一年の計は春にあり)。春の種まきがなければ、秋の収穫は語れないので、この美しい春に、一年間の目標を作り、元気いっぱいスタートしようではありませんか。
では、次回は、「中華料理のメニューを見ながら覚える動詞」ついてお話したいと思います。ご期待ください。
今月の中国語新語:
无痕饮食: ゴミを残さない食事。お弁当持参のこと。
例:越来越多的年轻人开始无痕饮食,以减少垃圾保护环境。
ゴミを減らし、環境のために、お弁当持参で外食する若者が徐々に多くなっている。
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張 意意
ビジネスコンサルタント。中国北京外国語学院卒業。証券会社を経て、現在、コンサルティング会社経営。現役通訳者、翻訳者としても活躍中。アイ・エス・エス・インスティテュートでは「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。
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中国語ビジネスコミュニケーションコース
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※張意意先生からのメッセージもありますので、ぜひご覧ください!
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