中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)
2022.06.07
スキルアップ
第81回 「期間限定の新語」
ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム~更上一層楼(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生に執筆していただいています。どうぞお楽しみください。
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新型コロナが発生してから二年余り経ちましたが、いまだに上海でも北京でも、二日に一遍PCR検査を市民全員が受けなければならない状態が続いています。
この二年余りの間、新型コロナ感染症がわたしたちの生活に大きな影響を与え、たくさんの新しい言葉が生まれました。このような新語は、今後はコロナの収束に伴い、いずれ消えるでしょう。しかし、簡単に海外渡航ができない今、これらの新語を知ることは、今の中国の状況やニュースをシームレスに読み取り、理解することに役立ちますし、また知識としても大事だと思います。そこで、いくつかよく見かけることばをリストアップしてみました。
封城:ロックダウン、強制的に都市を封鎖すること
阶段性胜利:段階的に成果を収め、感染者がゼロになったこと
清零、:新規感染者がないこと、ゼロ
动态清零:感染者にいち早く対処し、随時、ゼロ感染者にする対策
社会面动态清零:感染者や無症状患者を隔離することによって、社会的には感染者ゼロの状態を維持すること
红码:赤コード。感染者との接触がある、或いは感染者がいる地域に滞在したことがある危険な状態
绿码:青コード。健康であること、自由行動できることの証明
黄码:黄色コード。感染者とたまたま同じ時間に同じ場所にいた人、感染可能性がある疑いがある人
展码or带展码:展码はコードを表示すること、带展码はスマホを持っていない老人や子供の代わりにコードを表示すること
行程码:行先トラッキングコード
密接、次密接:濃厚接触者、接触者
序贯、序贯接种:違う種類のワクチンを接種すること
零号病人:最初の感染者
宵禁:夜間活動の禁止
流调:「流行病調査」の略称。感染症の調査
管控区:PCR検査で陽性となった人との濃厚接触者、接触者及びハイリスク者のいる居住地、会社、活動区域及びその周辺区域のこと
封控区:中高リスク地域及びPCR検査で陽性の人が判明した地点、その居住地、職場、活動区域及びその周辺区域のこと
防控区:感染症調査の結果により、ロックダウン地域の周辺地域を警戒区域と指定し、居住地と職場だけの行き来しか許されない管理を実施する地域のこと
本土无症状:国内の無症状感染者
方舱:隔離施設
大白:全身防護服で白く覆われる医療従事者のこと
彈窗:スマホのポップアップウィンドウ、アラート
堂食:飲食店内で食べること
ほかにも、「网格化(ネット状に分断)」、「片区化(地域ごと分断)」などなどありますが、一日も早く、使うことがなくなるように、心から祈っております。
では、次回は、「中国将棋」についてお話したいと思います。ご期待ください。
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張 意意
ビジネスコンサルタント。中国北京外国語学院卒業。証券会社を経て、現在、コンサルティング会社経営。現役通訳者、翻訳者としても活躍中。アイ・エス・エス・インスティテュートでは「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。
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