ワンランクアップの英語表現
2009.10.01
スキルアップ
第7回:食事の好みを尋ねる
アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
海外からお客様をお招きするときは、ぜひ食事の好みをあらかじめ尋ねておきましょう。お客様によっては「ぜひ日本食を食べたい」とおっしゃる方もいれば、宗教的・信条的理由から特定の食事は避けたいという方もいらっしゃいます。また、アレルギーの有無など事前にチェックしておくことも大切です。招く側として、ぜひこうした配慮を心掛けてみてください。

では、具体的にどのように尋ねれば良いのでしょうか?今回は食事関連の表現を見てみましょう。
目次
Is there anything which you would rather not eat for religious reasons?
(宗教上の理由から、できれば食べたくないというものはありますか?)
日本では宗教的観点から特定の食べ物を避けるという概念があまりありません。一方、世界にはイスラム教やユダヤ教、ヒンズー教などがあり、宗教によっては特定の食材を食べてはいけないという戒律があります。こうした理由から、事前に食べられないものを相手に尋ねておくことはとても重要です。
この例文では religious reasons (宗教上の理由) となっていますが、病気の治療中で食事制限をしている人に対しては medical reasons と言い換えることもできます。
上記の表現に出てくる would rather not (できれば~したくない) は don’t want to の丁寧な表現です。他にも Is there anything you cannot eat for religious reasons? (宗教上の理由で食べられないものはありますか?) と言うことも可能です。
Please let me know if you are allergic to any food.
(何か食事アレルギーがあれば教えてください。)
「Please let me know+疑問詞」は「~であれば教えてください」という意味です。親しい間柄であれば、Please を省いて Let me know if~ と言っても構いません。英文メールでは Please let me know の構文がよく好まれますが、目の前にいる相手に直接尋ねるのであれば、Are you allergic to any food? と疑問文で聞くのも良いでしょう。
なお、和英辞典で「食事」を引くと meal という単語も出てきます。こちらは「(定時の一回の)食事」という意味です。たとえば Is coffee included with this meal? (コーヒーは食事に含まれますか?)というようなときに使います。よって、上記例文では「食事アレルギー」と特定の食物を指しているため、meal ではなく、food を使うのが正解です。
What kind of Japanese food would you like to try while you are in Japan?
(滞在中、どのような日本食を召し上がりたいですか?)
What kind of~?は「どのような(種類の)?」と尋ねる決まり文句です。would you ~? は、控え目な形で相手に希望を尋ねるときに使います。will you like to try でも間違いではありませんが、丁寧さを出すのであれば、would you like to try の方が無難です。別の表現では、Is there any particular food which you would like to have a go at while you are in Japan? (滞在中、特定の食べ物でぜひ試してみたいというものはありますか?) というものもあります。have a go at~ は「~を試してみる、挑戦してみる」という意味です。
What can I get for you? Beer? Wine?
(何をお持ちしましょうか?ビール?ワイン?)
これは実際にレストランやパーティー会場で使える表現です。おもてなす立場であれば、常にお客様に気配りすることが大事ですので、こうした表現をぜひ使ってみてください。招かれたほうはWhat can I get for you? とだけ聞かれてもどのようなメニューがあるのかわかりませんので、そのあとに Beer? Wine? と選択肢を示してあげれば、相手も頼みやすくなるでしょう。言い換えとしては、Shall I bring beer or wine? (ビールかワインをお持ちしましょうか?)と述べることもできます。
海外からお客様をお招きするときに一番大切なのは、もてなすほうの気配りです。食事に関しては、本人の口に合わずに残してしまうことがあるかもしれませんが、そのようなときも相手が気まずくならないよう、安心させるような一言があると良いでしょう。特に初来日の方はそれだけでも緊張していますので、にこやかな会話や雰囲気作りを心掛けることが大切です。
柴原 早苗
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。
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