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ワンランクアップの英語表現

2012.04.11

スキルアップ

第34回「飲み物を使った」英語表現

第34回「飲み物を使った」英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

今回は飲み物にちなんだ表現を見ていきましょう。

1.Watching movies is not my cup of tea.(映画を見るのは私の好みではありません。)


teaは英語の場合、お茶全般を指します。ただし英米ではteaと言うと紅茶を連想しますので、green tea(緑茶)と区別する際にはblack teaと表現します。
例文のcup of teaは「好み、得意なこと」という意味があります。通常、否定文で使われます。もともとお茶に対して人は銘柄や飲み方の好みがあるため、この表現が生まれました。例文を「私たちの」とした場合でもWatching movies is not our cup of tea.となり、cupsと複数形にはなりません。
ちなみにイギリスでは紅茶の年間消費量が一人当たり1500杯だそうです。「一杯のお茶」はcuppa(cup of teaから由来)と呼ばれ、牛乳を入れてミルクティーで飲むことが多いようです。

2.He will be OK – just leave him to stew in his own juice.(彼は大丈夫だよ。自業自得なのだから、少し放っておこう。)

stew in one’s own juiceは「自業自得で苦しむ、身から出たさびである」という意味の略式表現です。juiceには「果汁、ジュース」という語義の他に「分泌液、体液」などの意味もあります。また、juicesと複数形にすると「汁」となります。
juiceを使った表現にはほかにもあり、たとえばjuice and cookiesは「つまらない軽食」、juice up~は「~を面白くさせる」という意味です。

3.We had to soup up the machine to make it more powerful.(もっと強力にするため、機械を改良しなければなりませんでした。)

soup upは「改良する、エンジンなどの馬力を上げる」という意味です。上記例文ではsoup the machine upとすることも可能です。
soupは色々な形で使われています。たとえばalphabet soup(ごちゃごちゃした略語)、from soup to nuts(初めから終わりまで)、thick as pea soup(とても濃い)などです。いずれも想像してみると、それらしい感じがしますよね。
ちなみにアメリカでは風邪を引くとチキンスープを飲んで静養するそうです。これはチキンスープが炎症を抑えるためだとのこと。イギリスでは、はちみつレモンドリンクやホットワインを飲む人もいるそうです。

4.Let us wine and dine you at our favorite restaurant.(私たちのお気に入りのレストランでおもてなししましょう。)

wine and dine~は「~を(高級レストランなど)人をもてなす」という意味です。単に「もてなす」だけであればentertainで通用しますが、高級な食事やワインが伴う際に使うのが上記の表現です。
ところでwineの数え方ですが、two winesは「ワイン2種類」、two glasses of wineは「ワイン2杯」となります。なお、アメリカではwine coolerと言った場合、「ワインにフルーツジュースと炭酸水を加えた飲み物」を指すこともあります。


柴原 早苗
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

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